加害者になりやすい人ってある?

       「知っていますか?セクシュアル・ハラスメント一問一答」第3版より

 

自分がエライと思っている人

 Aさんが上司の男性から食事につきあうように言われ、断ったところ、「何様と思っているのだ!」と怒鳴りつけられました。その後Aさんは、この上司から、ことあるごとにいやがらせを受けることに。

 この上司、「たかがOLふぜいがおれさまに盾つくとは」との意識がありありと感じられます。職階上で下位にあるものは、上位にあるものに対し仕事外でも従って当然、と勘違いしているようです。

 

女性を軽く見ている人

 Bさんは、すれちがいざまに、同僚の男性にお尻をさわられました。「何するの!」と抗議したところ、「これくらいのことでむくれるな」と開き直られました。

 この男性が、「気安く」こんな振る舞いができるのは、Bさんを軽く見ているから。Bさんがこの男性の上司だったら、この男性がお尻をさわったりするかといえば、おそらくノーでしょうし、上司から抗議を受けたりすると震えあがるのではないでしょうか。

 

無神経な人

 Cさんは、最近お腹のまわりが気になるし、額のあたりも少し寂しくなってきました。女性社員たちに、「ビール腹」「ハゲ」などとからかわれても、笑って聞き流していますが、内心、不快に感じています。

 容姿や体形をからかわれて不快なのは、男性とて同じです。直接、抗議を受けなくても、デリカシーのある人なら、相手がいやがっているかどうかということは、表情や態度からわかるはずです。

 

性別役割意識にこりかたまっている人

 Dさんが、妻の産休明けに合わせて育児休暇を申請したところ、同僚から、「恐妻家」「男らしくない」などと陰口をたたかれ、閉口しています。

 子育ては女性の仕事と決めつけることは女性差別であるとともに、育児に積極的にかかわろうとする男性差別でもあります。「性別役割分担意識」にとらわれているのは、男性にかぎりません。男女ともに、気をつけましょう。

 それに、育児休暇は、いうまでもなく、法律で認められた労働者の権利です。権利行使を非難するような言動は、セクハラ以前の問題としてつつしみたいものです。

 以上は実例から。思い当たるところのある人は要注意です。

 

 

とも法律事務所

弁護士 養 父 知 美

 

534-0015

大阪市都島区善源寺町1-5-43

VEGAⅠビル7階

Tel 06-6924-6070

Fax 06-6924-6080

Email tomo.l.o@nifty.com